スキーは楽しい!

スノーウェーブ
西村美也子

初めてスキー板を履いたのは、兵庫県の現スカイバレイスキー場が空山スキー場だっ
た頃で、職場の先輩等の数台の車に乗り合わせて「たばこ屋」という民宿に出かけまし
た。男性は少なかったのですが、女性は十数人。部屋の中心に向かって布団が並べられ
4人毎に足元にやぐらこたつが置かれていました。昭和60年から61年の冬でした。
私と友人は初心者だったため、スクールに入りました。午前中は若い男性の先生で全
くの初心者ばかりのクラス。板の装着など滑る前の段階から丁寧に教えてもらいました。
ちょっとの傾斜でスキーが滑ることが、ただうれしく楽しかったことを覚えています。
午後からはクラスが変わり、ちょっと年配の先生のクラスに。周りは何度か滑っている
初級者の方達でした。5mから10m程度の斜面だったのですがうまくできず、何度も転
倒。今思い出しても何をしようとしたのか思い出せませんが、午前中の楽しい気持ちが吹
っ飛び恐怖心が支配してきました。うまくなりたい、転びたくないけど、怖さが先に立って
腰が引けていたのか、ますますうまくできませんでした。その後は、年に1度程度の頻度で
スキーを続けていましたが、東北出身の先輩や関東のスキー場に通い易い友人と滑る
度に、そのうまさに羨望を持つものの、どうしたら恐怖心を克服してうまくなれるのかもわ
からず月日が経ちました。
年1~2度のスキーヤーとなって約20年。
さる会合で現肥目田総務部長と出会ったことで、スキーの道が開けました。
SNOWAVEのキロロ合宿に参加し、その後すぐに入会。入会後は久保先生を始めクラブ
の皆様から熱い手ほどき足ほどきを受け続けました。入会年の大山合宿での3級を皮切
りに、2級、1級と取得までにどんどん時間がかかるようになりました。声をかけていただ
く合宿やスキー旅行には万難を排して参加。練習を重ねるものの思うようには進まず時
間ばかりが過ぎていきました。おまけに練習中の事故で右足前十字靱帯断裂と振り出し
に戻ってしまいました。まさしく一歩進んで二歩どころか十歩下がった状態でした。
そもそも資格者を目指すことにしたのは、クラブのキロロ合宿で準指合格祝いの席で
先輩の話がきっかけでした。42歳でスキーを始めて60歳で準指合格した。自分に置き換
えると、始めたのは20代だし、60歳までには(そのときは)随分あるから何とかなるかと簡
単に考えていたのです。実際、始めてみると、道具は進化していても体力や脳はどんどん
老化。そんな自分の劣化の計算はしておらず、何とか60歳前には準指合格をさせていた
だきました。これもひとえにクラブの諸先輩を始め、教育部など周りの皆様の暖かい御指
導のおかげです。覚えの悪い私のような生徒を見捨てず、指導していただき本当にありが
とうございました。現在、コロナ禍で環境が変わってきていますが、当初の目標の60歳ま
でには指導員合格を目指して再びスタートしたいと思います。クラブの皆様、香川の連盟
の皆様どうぞよろしくお願いします。